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2019年1月19日土曜日

第37回おたのしみ会クレマチス

本日、第37回おたのしみ会クレマチスを開催いたしました。今回は、新内節研進派三代目家元、新内志賀様を講師に迎え、『新内節を聴く〜歌と語り、三味線で綴る物語〜』というテーマで講演をしていただきました。サプライズで新内節を演奏しながらご登場下さいました。
時代劇に登場する新内流しは江戸情緒を代表した日本音楽の一つですが、実は上方に源流があります。江戸時代、京都の一中節から派生した豊後節が江戸へ進出し大流行、けれども心中事件の横行を招くと町奉行によって禁止された後、江戸で門人たちが分派して常磐津や新内が生まれました。他の豊後系浄瑠璃は歌舞伎とともに発展しましたが、新内は吉原をはじめとした花街のお座敷で鑑賞されてきました。
重森様は現代の言葉での新しい楽曲作りもされており、それらも含めて、しっとり艶やかに新内節をご披露していただきました。
今回は普段聴くことの機会が少ない新内節ということで関心が高かったのか、大勢の方にご参加いただき、松の内は過ぎてしまいましたが、お正月らしい催しとなりました。